理学療法士Kのブログ

博士課程所属の大学院生兼理学療法士が日々の学びや趣味について語るブログです。理学療法の研究やツール、理学療法関連の書籍についての紹介等を行っています。

スポンサーリンク

理学療法士・作業療法士の需要と供給について②

f:id:physicaltherapist-k-blog:20190407231158p:plain

今回も,前回に続き,理学療法士・作業療法士の需要と供給についてお話ししたいと思います。

医療従事者の需給に関する検討会 理学療法士・作業療法士分科会(第3回)

前回の記事で紹介した通り,理学療法士・作業療法士の供給は増え続け,2040年には,供給が需要の1.4倍になると予想されています。今回は,その需給に対しての今後の方針についてまとめます。 

www.physicaltherapist-k.com

 

養成施設の現状

理学療法士・作業療法士養成施設は平成11年以降に急増し,平成21年からはおおよそ横ばいになっています。その中で最も多いのは専門学校です。

しかしながら,国家試験合格率をみると,大学と比較して専門学校卒者は低い傾向にあります(過去10年の合格率,PT:大学90.8%,専門学校80.5%,OT:PT:大学86.4%,専門学校76.2%)。

 

新卒者の質について

新卒者の質の低下についても厳しい意見が出ています。理学療法士の情報のみですが,2000年と比較して2010年では,”独立して応用業務が可能”なものが減少し,”多くの助言を要する”ものが増加しています。

また,養成校についても,教員の学位取得状況に学校ごとに大きな差があるといったように,教育に質についても言及されています。

 

人口に対する理学療法士・作業療法士の数

2018年時点で,人口10万人に対する療法士の数は,PT50-100人,OT60人です。これは資料で示されている国の中で第2位です(ちなみに1位はドイツでした)。

これが2040年には,人口10万人に対する療法士の数は約3倍に増加し,18歳人口当たりの養成校定員数も1.3倍に増加します。

 

まとめ

今回の資料によると,PT・OTの供給量が増加し続けている現状で,養成校定員数は多いが,質の低下が指摘されています。そのため,今後の方針として,養成校に対する質の評価や適切な指導を行うことで,適切な人員養成を行うことが必要とまとめられています。

 

考察

今回の資料では,今後供給量が増え続けている現状では,養成校にテコ入れして,排出させる理学療法士・作業療法士の数をコントロールしようという形でまとまっていました。確かに医療・介護費削減が課題となっている現在で需要を増やすのは難しいと思いますので,供給量をいかに抑えるかが重要となってくるのは理解できます。

このことから,今後は養成校の淘汰が始まることが予想されます。また,やはり学位を持っていることが教員の質の一つの指標となっているようでしたので,教員を目指し,生き残っていくためには,しっかりと研究をして学位を取得する必要性は高いと改めて思いました。

 

スポンサーリンク