理学療法士Kのブログ

博士課程所属の大学院生兼理学療法士が日々の学びや趣味について語るブログです。理学療法の研究やツール、理学療法関連の書籍についての紹介等を行っています。

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梨状筋の作用について

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梨状筋は股関節外旋筋として非常に有名な筋です。梨状筋症候群など,臨床的にも治療のターゲットになることの多い筋のひとつだと思います。

また,梨状筋は股関節角度によって作用の変化する筋としてもよく知られています。今回は,梨状筋の作用についてまとめたいと思います。

 

基本情報

梨状筋 (Piriformis)

起始:仙骨の骨盤面(仙骨前面外側)

停止:大腿骨の大転子の先端

神経支配:L4-S1

 

梨状筋の作用

主な作用は股関節伸展,外転,外旋とされていますが,特に外旋筋として知られています。ちなみに筋の作用は,モーメントアームで決まります。要は,前額面,矢状面,水平面上で股関節軸の前後内外どちらを通るかで決まるということになります。

梨状筋は常に股関節軸の後方,外側を走行しているため,肢位に関わらず,股関節伸展,外転作用を有しています。

しかし,外旋作用に関しては,肢位によって変化するとされています。

 

股関節屈曲角度による梨状筋の作用の変化

股関節屈曲0°の場合

梨状筋は水平面上で股関節の後方を走行します(大腿骨を真上から見たときに大腿骨頭より後ろを走行します)。したがってこの状態で収縮すると股関節は外旋します。したがって,股関節屈曲0°の肢位では梨状筋は股関節外旋筋として働きます。

 

股関節屈曲60°の場合

梨状筋は水平面上で股関節の真上を走行します(大腿骨を真上から見たときに大腿骨頭のほぼ真上を走行します)。したがってこの状態で収縮すると股関節は外転し,回旋はしません。したがって,股関節屈曲60°の肢位では梨状筋は股関節回旋作用をほとんど持ちません

 

股関節屈曲90°の場合

梨状筋は水平面上で股関節の前方を走行します(大腿骨を真上から見たときに大腿骨頭より前を走行します)。したがってこの状態で収縮すると股関節は内旋します。したがって,股関節屈曲90°の肢位では梨状筋は股関節内旋筋として働きます。

 

まとめ

上記のことから,股関節屈曲角度により梨状筋の作用は以下のようになります。

 

股関節屈曲0~60°:股関節伸展,外転,外旋

股関節屈曲60°:股関節伸展,外転(回旋作用なし

股関節屈曲90°~:股関節伸展,外転,内旋

 

したがって,梨状筋の筋活動や,ストレッチの方法を考えるときには,股関節屈曲角度は必ず意識しなければならないということになります。ちなみに梨状筋は,股関節90°屈曲,内転,外旋で最も伸張されるので,ストレッチの際は覚えておいてください。

また,大殿筋上部線維,小・中殿筋後部繊維も同様に股関節屈曲によって外旋から内旋へ作用が切り替わる筋ですので併せて覚えておきたいと思います。

 

 

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