理学療法士Kのブログ

博士課程所属の大学院生兼理学療法士が日々の学びや趣味について語るブログです。理学療法の研究やツール、理学療法関連の書籍についての紹介等を行っています。

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理学療法におけるクリニカル・クラークシップとは

最近の臨床実習においては,クリニカル・クラークシップ(以下,CCSの導入が強く薦められています。最近はだいぶCCSを行う実習施設も増えてきていますが,そもそもCCSとは何かがまだ完全に普及しきってはいないような印象を受けます。かくいう僕も,学生時代,従来型の実習を受けましたので,体験としてのCCSの知識はありません。そこで今回はい今更ながらCCSについて自分の勉強もかねてまとめたいと思います。

www.physicaltherapist-k.com

 

CCSとは?

CCSとは,診療参加型実習のことで,実習生が,指導者のもとで,実際の医療の基本を体験学習する方法のことです。セラピスト教育におけるCCSとは助手として診療チームに参加し,実体験を通して,セラピストとして修得すべきスキルとprofessionalism(態度,倫理観)を育成していく実習形態とされています。

※CCSにおいては,指導者はClinical Educator (CE)と呼ばれます。以下,指導者はCEと記載します。

 

CCSの特徴

①受け持ち患者から受け持ち技術へ

従来型実習では,実習生にはそれぞれ受け持ち患者が存在しました。しかし,CCSにおいては,受け持ち患者は存在せず,CEの担当患者全員を対象とし,学生が自立して可能とCEが判断した治療を行うという,技術単位診療参加システムを採用しています。

例えば,CEに,膝関節の関節可動域練習は自立して行えると判断された場合,CEの担当患者全員に対して,実習生が膝関節の関節可動域練習を行うというようなシステムです。

 

②見学・模倣・実施の流れ

上記の技術単位診療参加システムを行ううえで,技術を担当するまでの過程として,見学・模倣・実施の段階付けを行っています。CCSについてこの3段階は以下のように説明されています。

見学:CEの解説を受けながら(もしくは事後に受けた)CEの行う診療等の行為を見学すること。

模倣:見学を数回行った後に,CEの監督,指導のもと,実際に当該行為を行うこと。

実施:当該行為についてリスクが概ね説明でき,単独で実施できるレベル。

この見学・模倣・実施の段階付けを行うために,CCSにおいてはチェックリストが非常に重要となります。

 

③できることから実践する実習

CCSにおいて診療参加は,技術単位のため,できることを行うのが原則となります。したがって,従来型実習のように,評価レポートが終わらないから実習が始められないといった問題が生じないというメリットがあります。

 

④行動目標は患者となる

従来型実習では,学生の欠点に目が向いてしまいがちで,学生も診療チームの一員というよりは,実習をこなすことが行動目標となってしまいがちでした。CCSでは見学・模倣・実施を原則とし,できることから診療チームの一員として参加する為,学生が主体的に診療に参加し,行動目標が患者に向いてきやすくなります。

 

まとめ

今回は,CCSについての基本的特徴をまとめました。これだけ見ると良いことばかりに見えなくもないですが,臨床現場の理学療法士として見たときにCCSにも問題点はあると感じています。その辺についてはまた後日記事にしたいと思います。

 

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