理学療法士Kのブログ

博士課程所属の大学院生兼理学療法士が日々の学びや趣味について語るブログです。理学療法の研究やツール、理学療法関連の書籍についての紹介等を行っています。

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姿勢による椎間板内圧の変化- The Load on Lumbar Disks in Different Positions of the Body -

こんばんは。理学療法士Kです。

 

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上の画像ですが、理学療法士ならだれでも一度は見たことがあると思います。有名な『姿勢による椎間板内圧の変化』です。特に運動器疾患を担当する方は、患者さんへの説明にも使用している方が多いのではないでしょうか。

 

この図は立位の際の椎間板内圧を100としたときの各姿勢における椎間板内圧の変化を表しています。このデータを見たときに、疑問となるのは、

  • 対象者はどんな人?
  • 椎間板っていうけど、どのレベル?
  • 体幹前傾角度は?
  • どれくらいの重さの重りを持ってるの?

といった点が挙がります。ほとんどの教科書にはそこまでは記載されていないと思います(もしかしたら記載されているものもあるかもしれませんが)。

 

このデータの基となった論文をご存知でしょうか?意外と少ないのではないかと思います。そこで今回はその論文を紹介しようと思います。

 

論文のタイトルは『The Load on Lumbar Disks in Different Positions of the Body』です。直訳すると、『異なる身体肢位での腰椎椎間板の負荷』となります。

 

1966年にNACHEMSON.Aという方が、Clinical Orthopaedics and Related Researchという雑誌に発表した論文です。 ちなみのこの雑誌ですが、インパクトファクターは2017年で3.897と、リハビリテーション分野では高い数値です。

 

結果は皆さんご存知の通り、初めの画像の通りです。ではこの論文において、どのような方法でデータを計測したかを紹介したいと思います。

 

対象者

論文中に正確に記載されている訳ではありませんが、10名の健常者であるようです。

 

内圧の測定方法

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    論文より引用

 

圧センサーと接続した針を、対象者のL2、L3、L4のいずれかに、矢状面に対して45°の角度で挿入して計測した。

 

提示されているデータ

有名な画像のデータですが、対象者の中から、24歳、体重70kgの対象者を代表者として選択してその方のL3椎間板データを記載しています。ちなみに、座位、立位で把持しているおもりの重さは10kgで、体幹前傾角度は20°に設定されています。

 

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また、この画像のように(論文そのままの図です)、実際は比率は計算されている訳ではなく、書籍を作成するにあたって、立位を100%として計算したものになります。

 

今回紹介したように、よく知っているデータでも、実はもとになる研究は知らないこともよくあります。

 

今後もこのようなデータを提示して、改めて勉強できればと思っています。

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